糸 ネップについて

今更改めて書くこともないのですけれど

製品を扱う人たちは知っておいて損はないことだと思います。

ネップとは?

天然繊維をかき集めたスパン糸の中にみられるちょっと太い部分と思っていただければ問題ないです。
天然繊維のため、どうしても均一に揃えきれない箇所が出てきてしまいます。

ネップは除去できないの?

結論から言うとできます。
できますが、コスト的にできないといったところでしょうか。
糸は紡績の最終工程でウスター社などに代表される糸の太さを見るセンサー、ヤーンクリアラーを通ります。
この主な機能として、

要求される品質にクリアリング(調整・トリミング)するため、糸欠陥(太さ、糸むら、毛羽、欠陥の偏りなど)を検出します。

あとはこの品質基準によってネップがどの程度除去されるのか決まります。
糸が太ければ太いほどネップも大きくなり、センサーに引っかかりやすくなります。
そのため、あまりセンサーに引っかかりやすいと生産性が悪くなることから、この基準を緩くしたりすることもあります。
例えば、ネップを根こそぎ除去みたいない基準を設けてしまうと糸が細切れになってしまい、いつまでたっても糸として仕上がってこないでしょう。
そのため、各メーカーは独自の基準を持っていると考えられます。

それでもネップを回避したいときは?

メーカーを変えるか、糸を細くしてください。もしくは材質を変えることです。
メーカーによってセンサーの基準は異なるはずですし、また綿など産地によってもネップの入り方は違ってきます。
糸を細くすればその分だけネップも必ず小さくなります。
厚みが犠牲になりますが、それでも良い場合はそうした方がいいでしょう。
綿からポリエステルのスパン糸に変えるだけでもネップは激減します。
ポリエステルは天然繊維ではないため、ある程度綺麗にそろいやすいからです。

 

 

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