夏場のエアーコンプレッサー過熱対策

エアージェット織機を使うということは圧縮空気を使います。
圧縮空気を作るためにエアーコンプレッサーを使います。
夏場はエアーコンプレッサーが過熱しがちです。過熱が進んでしまうと停止することもあります。
夏場はなぜ過熱しがちになってしまうのか、その理由と対策を繊維工場なりに解説します。

1.なぜ過熱してしまうのか

冬場と同じ使用空気量だとしても夏場は大きく過熱してしまいます。
大きな原因の一つは湿度が高いことです。

圧縮空気は大気を吸気して圧縮します。
中の水分は使いません。夏場の場合、湿度が高い=大気の水分量が多いため、余計に大気を吸気して圧縮する必要があります。
日によっては冬場と同じ使用空気量でも倍の大気を吸気して圧縮することもあります。
負荷が大きいため過熱につながるということです。

2.過熱対策

  1. 圧縮空気の使用量を減らす
  2. コンプレッサーを大型のものに変える、もしくは追加する
  3. コンプレッサー周りの空気の対流を改善する
  4. 吸気口のフィルターなどをこまめに掃除する

1は負荷そのものを減らすということになり、織物なら回転数を下げたり、空気圧を下げれば効果が期待できます。

2はより大型のものの方が加熱しづらいというところから来ています。

3は冷やし方の問題です。基本的には空冷のはずですが、空気の流れが悪いと冷えがよくありません。空気を当てることで熱を持った空気が循環しないように吹き飛ばすように空気の流れを設計しましょう。

4はフィルターが詰まっていると流入する空気量が下がるため、余計に負荷がかかってしまいます。夏場は特にこまめにフィルターを掃除することで効果がで期待できます。

ちなみにコンプレッサーの設定圧力を変えてもあまり意味がありません。
コンプレッサーの設定圧力を変えて効果が期待できるのは配管ロスに対してです。
各機械に行くまでの配管径が十分に大きい場合は下げると意味がありません。
むしろ、下げると織機への供給が追いつかなくなることもあります。

個人的には対策の2番がおすすめです。
お金はかかりますが、一番確実に効果がでます。

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