サイジング 機械の差による毛羽伏せの違い

毛羽伏せとは?

紡績糸には毛羽があります。ちっちゃい毛がはみ出ているアレです。
それをサイジング工程で抑えます。これは織物を作るときに毛羽がふせれてないと、横の糸同士が干渉して不良の元になることがあるからです。

どうやって毛羽が伏せられる?

毛羽の部分に糊がついて、それがプレスされたり、ローラーに押し当てられたりすることによって糸本体と付着し、毛羽が伏せられるというメカニズムです。
糊の自重で糸本体にくっつくこともあるようですが。

機械の差による毛羽伏せの差

弊社はちょうどホットエアー方式とオールシリンダー方式のサイザーの比較をすることができたので、その結果を出したいと思います。
ちなみに糊の配合は同一のものになっています。

ホットエアー

糸種: T/C 17/1

<着糊量>
左 : 11.3%
中 : 12.2%
右 : 11.4%

<抱合力>
測定条件 : 90rpmx120g (通常の16/1の条件)
順方向平均 : 118
逆方向平均 : 259
総平均   : 189

<毛羽数>(1.0m当たりの毛羽数)
1.0㎜以上 : 385
2.0㎜以上 : 79
3.0㎜以上 : 24

オールシリンダー(+ウェットデバイド)

<着糊量>
左 : 11.5%
中 : 12.0%
右 : 11.2%

<抱合力>
測定条件 : 90rpmx120g (通常の16/1の条件)
順方向平均 : 175,95,496
逆方向平均 : 264,508,253
総平均   : 299

<毛羽数>(1.0m当たりの毛羽数)
1.0㎜以上 : 322
2.0㎜以上 : 44
3.0㎜以上 : 26

オールシリンダー方式の方が毛羽伏せができているという結果になりました。ウェットデバイドのせいかもしれませんが。