サイジング 通し方の違いの検証①

通し方によって違いは出るか

サイザーの熱シリンダーの通し方を変えることによって速度差は出るか、ということを検証したいと思います。

検証方法

まず今回使用するサイズボックは1つです。
次に熱シリンダーへの通し方を次のように変更して行いました。




①はサイズボックスから2つの糸シートに分割して乾燥するようにしています。
②はサイズボックスから糸シートをわけず、乾燥するようにしています。
どちらも全ての乾燥シリンダーを使うことには変わりませんが、1本当たりの糸が通るライン長は異なります。
そのため、1本の糸が通るシリンダーの数は最後の乾燥シリンダーを含めると、
糸シートを分割した場合は6本、分割しない場合は8本となり、約30%近く乾燥能力があがると考えていたので、その検証になります。
もちろん、オープンスペースや糊の濃度や粘度、絞り具合によって異なると思います。

検証結果

オープンスペース:60.7%(糸シートを分割した時のシリンダー上でのオープンスペースは80.4%)
糸種:10/1エステル

 ①シート分割の結果、上限速度は63y/min(後から記録を残しておこうと思って写真をとったので、ちょっと画像がおかしいです)

 ②シート分割なしの結果、上限速度は83y/min

糊濃度や粘度、絞り圧は同一で行っています。

結果

サイズボックス後にシート分割しない方が乾燥速度が上がるようです。
オープンスペースに余裕がないとき以外は基本的に分割しないほうが良さそうです。