配合糊レシピ検証から判明したこと

とある織物へ配合糊のレシピを途中で変えたものを検査したところ面白い結果が得られました。

① A社の配合糊5%+コーンスターチ1.5%
② B社の配合糊5%

 

①よりも②の方がよりよい結果が得られたのです。
着糊量は①の方が多いのですが、②の方が抱合力、毛羽伏せともに同等かちょっといい結果を得られることができました。

これはB社の配合糊がA社の方よりも優れている、ということを示してるわけではないと考えています。
可能性の問題でいくつかのことが考えられます。

① B社の糊が優れている。
② A社の配合されているPVAが予想よりも少ない。もしくは重合度や鹸化度があっていない。
③ PVAの割合うんぬんではなくその他の配合物との割合が重要。

個人的に可能性が高いのは③かな、と考えています。
理由としては両社ともこの材質用の糊ということなので、重合度や鹸化度が外れているということはないと思います。
また、両社ともPVAリッチ(PVAが多く配合されている)と聞いていますので、配合量が少ないということも考えづらいかなと思います。
現行の配合糊の材料の購買先も両社とも日本企業のはずなのでB社の方だけ品質的に優れている、というわけでもないはずです。
そうなると③かな・・・と考えた、ということです。
③の場合、A社の糊もコーンスターチを取り除いたら良くなる可能性があるので、今後検証してみたいと考えています。

また、確実なことは

① 着糊量が多い=毛羽伏せができている は成り立たない。
② どちらにせよ、現行のレシピはオーバースペックだった。

が判明しました。
コストが下がるよ。やったね!